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睡眠薬と安定剤の正しい止め方 (18)

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「これらに共通しての多くの人の心配は依存性である。処方量を守り、生活を整えていく限り、問題はないので安心して欲しい。『睡眠薬は依存性があるが安定剤なら安心だ』という話も間違いである。どちらも処方量を守っていれば問題はない。一方、イソミタール、ブロバリン、市販のドリエルなどは依存性が心配なら控えた方がよいだろう。われわれは専門の立場で、依存性については心配ない、自然にやめられると自信を持って言えるが、なかには『わたしは信じない』と言う人もいる。しかしそれでも医者に来るのはなぜだろうか。何とか解決したくて医者を訪れるのだと思う。噂を信じているのだとしたら、エビデンスがある。漠然と不安になっているのだとしたら、これもエビデンスを信じてもらいたい」

引用が長くなりましたが,新橋心療内科という実在する心療内科クリニックのサイトからのコピー&ペーストです。
このクリニックを運営し,この文章を書かれたのであろうドクターを個人攻撃するつもりはありませんが,やはりこの文章は患者さんに誤解を与えかねない表現を含んでいると言わざるをえないでしょう。

エビデンスということならば,昨今は常用量依存(低用量依存)に関するエビデンスが多く示されています。つまり「処方量を守っていれば問題はない」とは言えないというのが最新の知見なのです。

一方で,市販薬のドリエルは抗ヒスタミン薬なので依存性の心配は大きくはないと思います。少なくとも処方薬であるベンゾジアゼピンよりも依存性が強いというエビデンスは無いと思います。

専門家を自認する心療内科医のドクターですらベンゾジアゼピンの常用量依存(低用量依存)に関する理解はこのようなものなので,わが国の精神科薬物療法がこのようなものであるのも致し方ないのかもしれません。

話が逸れましたが,このドクターが述べている「イソミタールは依存性が心配なら控えた方がよいだろう」という部分は確かにその通りです。

このイソミタールが,現在も臨床使用されているバルビツール系薬物の中ではもっとも頻用されているもののひとつです。

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コメント (1)

ぴよぴよ:

猫山先生、ご無沙汰しております。
お変わりありませんでしょうか?
先生にご報告するのが遅くなりましたが、メイラックスの断薬を2ヶ月半前に無事できました。
今はたまに頚椎の症状やふわふわのめまいが強い時に頓服でデパスを服用する程度です。
一時はデパスの処方限度内で依存してしまったので、ベンゾチアゼピンを卒業できたことはとても嬉しく思っています。
猫山先生のおかげです。
先生のプログやアドバイスで抗うつ薬の服用にも前向きに取り組めました。
本当にありがとうございました。

「抗不安薬・・」の掲示板ですが、更新はしていましたが、
お知らせしませんでした。
今は主旨が大きく変わっていると思います。
現在私は、『幸せ村』という掲示板におります。
前向きな気持ち(姿勢)で、現状は、苦しくて、辛くても、「必ず悩みや病気を克服して幸せになるぞ!」という方々を集めた掲示板です。
メンタルを病んでいる人、自律神経を病んでいる人・・様々です。いろいろと試して病気を完治した人や安保理論を基本理念に持ち、勉強されいる方のお話もあり、勉強させていただいております。メンタルに良い日常会話もあったり、心に響くお話などもあります。
春は猫山先生はお忙しいと思いますが、もしお暇がありましたら、お立ち寄りいただき、精神科医としての先生のアドバイスをいただけたら幸いと思っております。
今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。
http://community.pureness.co.jp/1/read.php?id=1918&ls=50

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2008年03月13日 18:26に投稿されたエントリーのページです。

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