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精神科と神経科と神経内科と心療内科 (2)

まずは他の3科とのオーバーラップがいちばん少ないと思われる神経内科の説明から始めましょう。

神経内科で扱う(扱われるべき)疾患は、中枢神経(脳や脊髄など)や末梢神経に問題が起こることで生じる機能不全・障害です。

うつ病や統合失調症といった精神疾患も、脳の機能不全や障害なのですが、神経内科は精神疾患を診る科ではありません。
……やっぱり難しいですね(笑)。

神経内科的な疾患のど真ん中に収まるのは、手術を必要としないレベルの脳卒中(脳内出血や脳梗塞)、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症のような変性疾患です。

CTやMRIで病巣が描出できる病気は神経内科、できない病気は精神科……という分け方がよく用いられますが、これはまずまず的を射た説明だろうと思われます(ただし、脳画像検査や神経心理学的検査技術の発展はめざましいものがあり、将来は精神疾患の画像診断が実現するのではないかとも言われてますから、この定義も風前の灯火なのかもしれませんが)。

要するに――
運動機能や感覚に障害がある場合は、神経内科を受診すべきでしょう。
そうした症状を説明しうる中枢神経や末梢神経の器質的な問題がみつかれば、そのまま神経内科で治療を受けることになります。
けいれん発作や、認知症を思わせる記憶障害なども、本来的には神経内科の守備範囲です。

逆に、気分の落ち込みや、幻覚・妄想、不眠、不安といった精神的な問題を主訴に神経内科を受診すべきではありません。

もちろん、そうクリアカットに判断できない場合もあるわけなのですが……。

次回ももう少し神経内科についてのお話を続けます。

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2006年11月04日 23:54に投稿されたエントリーのページです。

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