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ベンゾジアゼピンの隆盛と没落 (2)

歴史の表舞台にベンゾジアゼピンが登場したのは1960年代前半のことでした。
スイスのロシュ社(例のタミフルを製造していた会社でもあります)がクロロジアゼポキシド(リブリウム)とジアゼパム(ヴァリウム)を相次いで上市し,商業的な成功を収めたのです。

ちなみにこの2つの物質を発見したのはポーランド系ユダヤ人であるレオ・スターンバック。彼の研究は,ロシュ社が世界的な製薬企業に躍進することに大きく貢献しました。

ロシュ社のプロモーションもあって,リブリウムとヴァリウムは,まず身体疾患をもつ患者の「心因」に対して処方されました。
たとえば胃潰瘍,たとえば高血圧,たとえば喘息,頭痛。
たしかにこれらの疾患は多要因性であり,症状の発現や変動に心因が少なからず関係します。
しかしもちろん根治治療からはほど遠い薬物療法ですが,医師たちは本来の治療薬に加えてヴァリウムを広く処方する用になりました。

そしてさらに,医師たちは処方対象を健康な人々にも拡大していったのです。

[参考資料]
「抗うつ薬の功罪―SSRI論争と訴訟」,デイヴィッド ヒーリー,みすず書房 (2005/08)
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:レオ・スターンバック

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コメント (3)

k:

精神科に通って何か良くなるんですか?
ついこの前だって30年以上精神科に通ってたキチガイが小学生刺したし、通院歴のあるキチガイ達ってよく人殺すじゃん。精神科って何か意味あるの?
人殺しを社会に放ってるだけじゃないの?人殺しの精神鑑定だって犯罪者の罪を軽くするだけだし。
それなのに精神科医って、何の責任も取らないの?

sss:

はじめまして、
このブログを読んでベンゾジアゼピンの事を詳しく知る事ができ、大変参考になりました。

実は私も6年前に、心療内科で抑うつ気味という診察が下りその時に多剤投与され、様々な対処療法によりさらに薬が増やされ、何が何だか分からないまま半年飲み続け、引越しを決意し、仕事を辞めて治療に専念しようと病院も変わることになり、大きな大学病院の精神科に通う事になりました。

そこで、これまで飲んでいた服薬量が多すぎると一気に減薬調整され、凄まじい症状の数々に襲われながら「これがあなたの本来の症状です」と言われ、約1年間は苦しみました。

その頃、まだ離脱症状という言葉や意味も知りませんでした。

そこで処方された薬がルボックスとソラナックスとマイスリーでした。

途中、躁が発症しているということで炭酸リチウムも処方され炭酸リチウム1200mgを1日に摂取する事になりました。

しばらくして、私が身体のだるさを訴えていたら、ルボックスからパキシルに変えてみようと言われ、パキシルに変えた途端、めまい、ふらつき、吐き気、等の副作用がきつく出たので病院に連絡したら、直ぐに服用を止めて下さいと言われ、その後、ルボックスも飲まなくなりSSRIは飲まない治療になりしばらく、離脱症状に苦しめられました。

その頃から、マイスリーがうつ患者にには処方できないと言われ、眠剤としてロヒプノールを飲むようになり、それでも
マイスリーより効果が無いと訴えたところ、デパスを一緒に飲むようにと言う事になり、それで2年間飲み続け、今年の2月から減薬に踏み切り、炭酸リチウムも今では300mgまで減らせ、2ヶ月前にデパスをようやく断薬することが出来たのですが、漸薬による減薬中は大した事無かったんですが、断薬して3日目くらいから恐らくらい脱症症状と思われる、倦怠感、やる気の無さ、肩甲骨と肩甲骨の間が締め付けられるような苦痛、頭重等に苦しめられ困っています。

眠剤のロヒプノールをたまにしんどい時に頓服で飲むと下半身から倦怠感が取れ、やる気が出て、一時しのぎにはなりますが、確実に対処療法のような気がします。

朝、夕とコンスタンも飲んでいますので、ベンゾジだらけの処方になっていますが、デパスを戻さずにこれから仕事や生活をやっていくにはどうしたらいいでしょうか?

なにか代替療法、薬でなんとかならないものでしょうか?

最近、あまりに辛いので、離脱症状にめげそうですが、もう何もなす術がないようで、余計に不安になります。

コメントいただければ幸いです。

momo:

ここにはベンゾ系の薬の事やSSRIについても、とても
詳しく書かれていますが、皆さんベンゾ系の抗不安薬や
睡眠薬を長く処方されてその薬が必要無くなっても
リバウンドの為に薬を止められないで困っています。
どうかベンゾ系の薬の止め方(断薬の仕方)についても何か参考になる
文献や方法などありましたら、お教えいだだけたら幸いと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。

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2007年07月16日 10:13に投稿されたエントリーのページです。

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